冷やした梅はただの梅

変態エルフニスト全一を目指して

変態型エルフーン考察 SV編 その4 妖精の羽エルフーン

どうも、ひやしうめです。
今回紹介するのは、妖精の羽エルフーンです。
はい、またよくわからん変なやつですね() でも思ったよりかなりやれる奴でした。

それでは紹介へどうぞ。

 

 

サムネ用エルフーン
絵を描くのをやめたらここ
に書くネタがなくてちょっと寂しい><
 

 

 

エルフーン@妖精の羽

性格:臆病
特性:悪戯心
テラスタイプ:フェアリー
努力値:H108 B4 C172 D172 S52 
実数値:149-*-106-119-117-157
技:ムンフォ 追い風 アンコール 光の壁
調整:
 H:特化ガッサのテクニ岩石封じを96.1%で2耐え
 C:無振りカミをテラスムンフォで確2、H振り暁ガチグマをテラスムンフォで確2
 D:壁込みで臆病カミのムンフォを98.7%3耐え、壁込みで特化暁ガチグマのブラッドムーン+ハイボ+真空波を確定耐え
 S:最速コノヨ抜き

 

コンセプトは、「単体性能を確保した追い風要因」。
見た目はキショいですが、よくみたらちょっと型を崩しただけの追い風役です。

追い風は後続エースを活躍させるという点で、簡単かつ強力無比ですが、ターン数が短いという欠点があります。
そこを、今回は光の壁妖精の羽+テラスムンフォの火力を掛け合わせ、「エルフーンで敵を突破 or 削る」ことで解消を試みました。

これにより、

 先発でタイマン
→2匹目エルフーンで先発の刈り残しを倒す
エルフーンで相手2匹目を削る
→死に際追い風
→ラストのエースで相手2匹を倒して勝利!!

といった理想的な試合展開を作ることができます。

詳細な説明は以下から。

 

 

  

考察経緯

突然だが、筆者は我武者羅エルフーンが大好きである。
何故なら、本来なら勝てない相手にも強引に削りを入れたり勝てるようになるからだ*1
その性能に魅了され、実に5年以上も愛用し考察し続けている。

しかし、SV環境において身ががむエルフーンの天敵がいる。
それが、ハバタクカミ暁ガチグマである*2

ハバタクカミは、霊タイプによる我武者羅無効、高いCDSにより殴り合いではおよそ打ち勝てない、という点から身ががむ系統のエルフーンではまず太刀打ちできない。

暁ガチグマは、ハイボによる身代わり無効、先制技(真空波)所持という点から、身代わりを絡めた処理がそもそも難しい。

以上のことから、エルフーンの型を考察する上でこの2匹は非常にネックになっていた。

 

そこで筆者は思った。

なんとかしてこの2匹をエルフーンで倒したくない???

 

ということで考察することに。

まずは、エルフーンでハバタクカミを対面撃破することを当初目標とした。
(暁ガチグマについては、ぶっちゃけ草結び仕込めば解決するので一旦後回し)

とはいえ、ハバカミは型も多く全対応は不可能。そこで、一番オーソドックスそうな以下の型を想定した。

持ち物:ブーストエナジー
性格:臆病

テラスタイプ:非考慮*3
努力値:H4 C252 S252 
実数値:131-*-75-187-155-205
技:ムンフォ

まず思いついたのは鋼テラス物理テラバ。だが、これはあまりにも動きに汎用性がないので没。

やっぱりムンフォの打ち合いで殴り勝つのが汎用的な動きか。
だが、ダメ計を回してみると結構絶望的な結果が......。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ハバタクカミのムンフォ → HD特化エルフーン
  89.9%の高乱数2耐え

 C特化エルフーンのムンフォ → ハバタクカミ
  確定3発

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

つまり、エルフーン努力値が756あってもハバタクカミに殴り合いでは勝てないのである。
これは降参案件。

そう思いながら技一覧を見ていると、ある技が目に入った。

それが......光の壁

壁込みであれば、HD特化でなくてもカミのムンフォを3耐えできるようになる。すなわち行動回数を2回稼ぐことができる
ついでに、暁ガチグマのブラッドムーン+ハイボ+真空波まで耐えるようになる。こちらも行動回数を2回稼ぐことができるようだ。
その上、光の壁は後続のサポートにもなるので汎用性の面でも悪くない。
以上より、光の壁によって耐久面の問題は解決した。

次に火力面についてだが、これは持ち物とテラスを利用することで解決できた。
ムンフォの火力があればいいので、フェアリー技の火力を1.2倍にできる妖精の羽*4と、フェアリーテラスを採用。
これでCに補正をかけずともハバタクカミを2発で落とす火力が出せる。ついでにH振りガチグマまでならテラス+妖精の羽ムンフォで確定2なので、対ガチグマも解決できそうだ。

 

よって、

持ち物:妖精の羽
技:ムンフォ、光の壁

まで確定。

あとは残りの技についてだが、カミの瞑想を考えたときにアンコールは必須だと考えた。
光の壁 + アンコールで起点作りの形を取ることもできる。よってアンコール採用。

そして、最後の枠について。最初は嘘泣きでも入れて受け崩しに特化してやろうかと思ったが、最終的には汎用的な動きを求めて追い風を採用。

これは変態型を作る上での持論なのだが、「○○を倒せる」だけでなく「なるべく汎用的な動きができること」が大事だと考えている。
なぜなら、多くの相手に実行できる"汎用的な動き"がないと、ロクに活躍させられないどころか選出すらできなくなるからである。

例えば、先ほどボツにした「鋼テラス物理エルフーン」を例に挙げる。
これは対カミならばテラスを切って鋼テラバを打つだけで比較的安定して勝つことができる。
だが、裏からウーラオスが出てきたらどうなる?そのままインファで落とされて終わりだ。そうなると、カミ+ウーラのような並びには選出が難しくなってしまう。
そもそも相手の選出にカミがいなかったら?
そのようなパターンを色々考えると、ピンポメタに大きく寄ってしまった型は選出することすら難しいのだ。

一方、今回のエルフーンに追い風を仕込んだ場合を考える。
すると、対カミを壁+テラスムンフォ×2で突破した後にラオスが出てきても、追い風を張りつつ退場できる。後続のエースに追い風と光の壁を残した状態で託すことができるので悪くなさそうだ。
カミが選出されなかった場合でも、単に追い風要因+追い風エースの並びとして活躍ができる。アンコによる起点回避や壁のサポートも悪くない。

というように、誰に対してもできる汎用的な動きを設定しておくことで、型を崩した変態型でも選出・活躍が見込めるようになる
変態型考察では非常に重要な視点だと思うので、当記事を読んだ人にはぜひ覚えてもらいたい。

 

とまあ、話がズレたが結局は以下の構成に決まったのだった。

持ち物:妖精の羽
技:ムンフォ、光の壁、アンコール、追い風

 

特性

ハバタクカミの上から光の壁をするために悪戯心

先制追い風もご存じの通り非常に強力。

また、壁に対抗した相手の積み技を先制アンコでカモにできるのも偉い。

ちなみに、アンコ以外の補助技が全て自分の場に向けて打つ技なので悪タイプの悪戯無効はそこまで気にしなくていい。
ただ、悪へのアンコはNG。悪戯初心者は注意。

 

調整/テラスタイプ

まず、HPの調整から。今回は対カミを意識する以上CとDに大きく努力値を取られるので物理耐久は最低限にすることに。
あまり意識したい調整先が思いつかなかったので、とりあえず昔懐かしき意地ガッサの岩石をほぼ2耐えするHP149(H108振り)に。

Bは端数

次に特殊耐久について。壁込みでカミのムンフォの乱数が変わり98.7%で3耐えできるようになるD実数値117(D172振り)。

ここまでで性格補正をCに回す必要がなさそうだったのでSの調整を行った。
追い風込みでツツミは抜きたいので実数値155は欲しい。また、初手コノヨザルを抜いてムンフォで上から殴りたいと思ったので、S実数値157(臆病52振り)に設定。

Cは余りを全部振った。C実数値119(C172振り)なら、妖精の羽+テラスムンフォで131-155カミをムンフォ2発で落とすことができる。

 

テラスタイプは前述の考察通りフェアリー。足りない火力を補う。

 

以上より、

性格:臆病
テラスタイプ:フェアリー
努力値:H108 B4 C172 D172 S52 
実数値:149-*-106-119-117-157

となった。

 

持ち物

前述の考察通り妖精の羽。なんと地味に今作新規アイテム()

効果は精霊プレートと同じで、フェアリー技の威力を1.2倍にする。

プレートじゃない*5理由は名前が可愛かったから() ぶっちゃけ効果一緒なんでプレートでいいです。
でも、「妖精の羽エルフーン」の方が名前のインパクトあるでしょ?つまりそういうことです

 

コンセプト技その1。妖精の羽+フェアリーテラスムンフォでハバタクカミをぶっ飛ばす。
テラス時の指数は27132。臆病カミの素ムンフォ(26647.5)をわずかに超える程度の火力が出る。つよい。C振ったエルフーンすき

 

  • 光の壁

コンセプト技その2。今作でエルフーンの使える技で強いと思っている2つの技のうちの一つ*6
特殊耐久を2倍にすることで、無理やりカミやガチグマの攻撃を複数回耐えられるようになる。
行動回数を増やせるだけでなく、後続のサポートにもなるのが非常に偉い。
ちなみにエルフーンはリフレクは覚えない。はよ覚えろ

 

  • アンコール

昔懐かしきエルフーンのアンコール。こいつの目の前で補助技を使った奴をループに入れて咎める。
今回は壁や追い風を使う関係上、ターン稼ぎの補助技に弱かったのでそこに刺さるアンコールはほぼ必須だと感じた。
なお、悪タイプやサイコフィールド下では無効になるのでご注意を。

 

  • 追い風

存在するだけで汎用性を上げる技。4ターンの間味方の素早さを2倍にする。
悪戯により先制で発動できるので、死に際に打つのが非常に強力。
この技のあるなしで選出のしやすさが雲泥の差になる。試運転した時も「追い風刺さりそうだから選出しよう」という場面がほとんどだったので必須だと思う。

 

ダメージ計算

ポケモンの横についている数字は実数値です。

与ダメ(H-D)

・水ウーラオス(175-81)                  
188~224(107.4~128.0%) 確定1

カイリュー(167-120)            
マルスケ有:64~76(38.3~45.5%) 
マルスケ無:128~152(76.6~91.0%) 
マルスケ込み確定2

 

・ハバタクカミ(131-155)                  
68~80(51.9~61.0%)     確定2

・暁ガチグマ(220-86)                  
120~142(54.5~64.5%) 確定2(残飯1回込みでも確定2)

・テツノツツミ(131-81)                  
126~150(96.1~114.5%) 乱数1(81.2%)

・水テラスウーラオス(175-81)                  
126~150(72.0~85.7%)  確定2

 

被ダメ(A or C) 

・水ウーラオス(A200)の水流連打
 21~24(14.0~16.1%)×3    確定2耐え

・悪ウーラオス(A200)の暗黒強打    
 60~72(40.2~48.3%)      確定2耐え

キノガッサ(A200)のテクニ岩石封じ                       
 64~76(42.9~51.0%)    高乱数2耐え(96.1%)

 

・ハバタクカミ(C187)のムンフォ(壁)              
 42~51(28.1~34.2%)  高乱数3耐え(98.7%)

・暁ガチグマ(C205)     
 ブラッドムーン(壁) 69~81(46.3~54.3%) 
 ハイボ(壁)     45~53(30.2~35.5%) 
 真空波(壁)     6~8  (4.0~5.3%)  
 →確定耐え

・ツツミ(C176)の眼鏡れいび(壁+エルフーン妖テラス)              
 57~68(38.2~45.6%)  確定2耐え

  

運用方法  

基本は初手 or 2手目で追い風して後続エースに繋ぐ。それだけ。
だが、特殊相手なら光の壁を絡めることで複数回行動できるので、ムンフォで削りを入れることで後続エースを通しやすくする。

特に強力だと思ったのが2手目エルフーン。先発ポケモンで荒らしたあと、刈り残しをエルフーンで倒してから追い風展開するムーブが中々に強力だった。これはC振り+妖精の羽のエルフーンならでは動きだと思う。

ちなみに、当初討伐目標としていたブーストカミやガチグマは以下動きで撃破可能。

  • ハバタクカミ
     こちら光の壁 相手ムンフォ
    →相手ムンフォ こちらテラスムンフォ
    →相手ムンフォ こちらムンフォ(撃破*7 )

    ちなみに、瞑想等の補助技はアンコで咎められるのでむしろアド。
    倒した後は、追い風展開するなりして退場。

 

  • 暁ガチグマ
     こちら光の壁 相手ブラッドムーン
    →こちらテラスムンフォ 相手ハイボ
    →相手真空波 こちらムンフォ

 

相性のいいポケモン

 

  • イーユイ

もはや語るまでもなく相性がいい。エルフーンの苦手なサフゴに強く、高火力なため追い風エースの適性が高い。

 

  • トドロクツキ

個人的にめちゃくちゃ気に入った追い風エース。
エルフーンの苦手なポケモンに大体強く、ブエナなら打ち分け可能でありながら高火力を叩き出す。
本来なら竜舞で補っていたSの足りなさを追い風でサポートできるのが非常に噛み合う。
さらに、竜舞の必要がないのでテラス権をそこまで必要としない。そのため、エルフーンにテラスを切っても動かしやすいという点がまた相性がいいと感じた。

 

  • ヘイラッシャ

追い風エースではないが見せポケとして。
今回のエルフーンは特殊相手にこそ強いものの、物理相手にはかなり不安定である。
そこで、見せポケモンとしてヘイラッシャを置いておくのがかなり機能すると感じた。
型は先発の打ち合い要因としても使えるフルアタ型などが面白いかも。

 

使用感

当初は以下の構築で使用。

しかし、先発襷クエスパトラの荒らし性能が低い、追い風下の珠パオジアンが別に強くないという点から、以下の構築に変更した。

 

 キラフロルでステロを撒く
エルフーンで相手を殴りつつ追い風起動
→追い風下Aブーストツキで無双

というのが基本戦術。

 

使用感としては、

  • 補助型のエルフーンでありながら最低限の対面性能があるのが使いやすい
  • 追い風型なので選出がしやすい
  • エルフーンがラス1になってしまっても、テラス込みでそこそこ殴り合い性能が高い
  • エースをトドロクツキにすることで、テラスをエルフーンに切りやすい
    テラス込みのエルフーンの対面性能は思ったより遥かに高い

という感じ。普通の追い風補助型と違って単体性能が高いのが使いやすかった

特に、テラスを切ったエルフーンの対面性能はかなり高いと感じた。
以下に実際にあった事例を示す。

・キラフロルのステロ+毒菱展開の後に出てきたスカーフイーユイに対し、フェアリーテラス光の壁ムンフォで対面撃破
(イーユイの特化火炎放射を光の壁+フェアリーテラスで確定2耐え、返しのテラスムンフォはステロ+猛毒2回込みで87.5%の高乱数1発)

・水テラスを切った後のゴツメサフゴに対し、光の壁+フェアリーテラスムンフォでワンチャン殴り勝ちそうになる(電磁波されてしまったので倒されてしまったが...)
(H振りサフゴに対し等倍テラスムンフォが86.3%の高乱数2発)

 

以上より、追い風エルフーンでありながら対面性能もある、というのがかなり強い要素だと感じた。
最初は頭悪そうな発想から考えた型の割にはかなり強そうな感じに仕上がったので、興味あれば使ってみてください。

 

あとがき 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

妖精の羽エルフーン考察、いかがだったでしょうか?
変な道具だし努力値も気色悪い感じでしたが、かなりやれる寄りの型だと思います。
よく見ればただの追い風エルフーンなので、興味あれば使ってみてください。

質問や相談など何かありましたらコメントやX(@elfugenger_poke)までお願いします。
感想は、Xのハッシュタグ#変態型エルフーン考察」に入れてくれると筆者が大喜びします。

 

それでは今回はこの辺で失礼します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱ気色悪いエルフーン使ってる時が一番脳汁出るんだよなぁ......
多分エルフーンは麻薬か何かと同等の依存度ある()

 

*1:例えば、7世代だとカムラ or イバンを持たせることでスカーフテテフやゲッコウガに勝てるようになる。今作ではパオジアンや炎オーガポンをしばいてきた。

*2:サーフゴーもいるが、こちらはエルフーンの型をよほど崩さない限り勝てないので今回は考慮外。
そもそも、構築の組み方次第で簡単にカモれるから余り意識しなくていいというのもある

*3:切られると数値不足で勝てない、そもそもエルフーン相手にテラス切ってくる可能性は低い、という点より考慮しない。というかその余裕がない

*4:当初の想定では命の珠だった。
イデアの発端としては、筆者が色々な構築記事を見ているときに珠ガチグマ入りの記事を見つけたことだった。相手の暁ガチグマを珠ブラッドムーンでワンパンできるという点に魅力を感じたが、この時に「エルフーンでも珠あれば対カミ解決できるのでは?」となった。
また、後述する追い風との相性でも自傷ダメで退場できるため悪くないと思った。

しかし、計算してみたところ珠ダメ込みの耐久の計算がかなりシビアだったのでお蔵入り。
代わりに白羽の矢が立ったのが妖精の羽である。

*5:???「プレートじゃねえじゃねえか!!」(ちなみにリーリエの胸はプレート)

*6:もう一つはコットンガード。今作はテラスも相まって、自らの耐久を底上げする技が非常に強いと感じている。

*7:なお、どうしてもCダウンだけは避ける必要がある。これはどうしてもケアできなかったのでしょうがない。
まあ、C下げられても追い風展開はできるし......()